2009年2月26日木曜日

民主党から軍拡案出ました

小沢・民主代表:対米追随脱却を強調 防衛力強化も言及

まあ
「グローバルな戦略を米国と話し合って役割分担し、日本に関係の深い安全保障面は日本が負担すれば、米軍の役割はそれだけ少なくなる」

ここまではアメリカ側の要求でもあるし、間違った事は言ってないんだけどね。
そのうえで「米国のプレゼンスは必要だが、おおむね(米海軍横須賀基地に拠点を置く)第7艦隊の存在で十分だ。米軍が引くことによって日本の防衛に関することは日本が責任を果たせばいい」と改めて指摘した。


えー。
これはどういう方向の意向を受けての台詞なんだろう

個人的には自衛隊改革には賛成の私でも、
三沢横田座間厚木岩国嘉手納全部いっぺんに日本の担当にする
なんて予算の大盤振る舞いはとても想像ができない。空自の予算、倍で利くのかなw
いや海軍手放さないのなら厚木と岩国は無理か。
横田管制取り戻せるのは大きいかもしれん。

「日本の防衛に関することは日本が責任を果たせばいい」って言うけどね。
自主防衛ってある種の人々にとっちゃ耳に心地よいわけですが、現実に自分の国だけでの防衛構想なんざ現代ではありえず、どうせある程度おぶさるなら自国にコスト有利なバランスが望ましく、そう考えると日本の現状は結構お得な状態が長年維持されてきているのね。
(異論もあるけれど)
それを手放して得る国益は何か、という説明がない。
あと現代において、自国の防衛だけを意図する国が国際社会で発言力を得られるのか?って問題も残ってるね。

そして海軍のみ、ってことは横須賀と佐世保以外の米軍は出てけってことなわけですが。
これはまあ反米論者の夢ではあるかもしれない。

しかも今年のアメリカの状況考えるに、予算削減必至の米軍にとってもありがたい申し出になるような気もしないでもない。
もともと、海兵隊はグアムに下がる予定だし、三沢は意義が大きく後退した。
その一方で横須賀と佐世保はぜーったい手放さないだろう。
そう考えると「海軍残して、他撤退」は意外と反米というよりアメリカの意向に従っていると見えなくもない。

でもね、極東の配備による米軍の負担はそりゃかなり大きいのですが、日本の思いやり予算やら施設局予算で米軍全体が助かっている部分も負けずに大きいものがある。
でっかい哺乳瓶のついた基地を手放すか?っていうと‥まあありえない。特に嘉手納。

最後に、米軍がいなくなって、自衛隊に米軍の行使していた影響力の代替ができるか?という部分。

無理。どきっぱりと無理。
無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理。

まず戦力と能力と支援能力が足りないし。
空自って平時のインターセプトしかできないんですよわかってる?
陸自だって有事には米軍の弾薬蔽が開く計算でやってるとこあるのに。
アジアでの米軍の活動における後方能力が削がれるのが大きすぎる。
そして憲法改正しないとそもそも戦力の投射を行う法的根拠がない。
集団的自衛権を目一杯拡大解釈すりゃできなくもないかもしれませんがね。
とりあえず台湾に死ねと言っていると言うことでよろしいかと。

総括すると

まず根本的に軍拡であるということ。
そして右的発言であるということ。
さらに反米発言でありながら媚米的発言でもあること。
最後に軍事素人発言であること。

各要素が入り混じって味わい深い発言であります。

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